皆様方にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素より、私ども東京計器グループをお引き立ていただき、誠にありがとうございます。
今般、平成30年6月28日付にて当社第10代取締役社長に就任しました、安藤 毅でございます。当社グループの従業員と共に常に企業価値向上に挑戦し続け、ステークホルダーの皆様との持続的な共有価値創造を目指して全力を尽くす所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。
当社は明治29年(1896)、我が国初の計器工場となる和田計器製作所として東京・小石川で圧力計の製作を開始したことから始まりました。今年で創立122年となった当社は創業以来、常に先端技術を追求し、その成果を製品に具現化することによって日本の産業発展と安全・安心な社会づくりに貢献してきました。その結果、市場の規模は決して大きくはありませんが、社会基盤の根底を支える重要な市場の多くでトップシェアを獲得し続け、他に類を見ないほど多岐にわたるトップ事業を展開してきました。一方、この変化の激しい時代の中で、既存の事業を維持するばかりでは徐々に変化に取り残されてしまうリスクがあります。また、既に夫々の事業は高シェアであることから、事業収益の安定性はあるものの事業規模の拡大には難しさがあります。加えて、船舶港湾機器事業を除いて、海外売上比率が比較的低いことから、伸長する海外需要のキャッチアップによる当社グループ全体の事業規模拡大にはなかなか弾みがつきません。このような課題に対してこれまで当社グループでは三つの基本方針を掲げ、中期事業計画を策定し、成長に向けた重点戦を実行してまいりました。その結果、半導体製造装置用マイクロ波増幅器、農業機械用自動操舵補助装置といった、今後成長が期待される商品が徐々に出てきております。既存事業の高効率化、高シェア化により安定的な収益を確保しつつ、当社グループの成長に資する新たな製品や事業の創出・育成ならびにグローバル展開により当社グループの事業規模を拡大していくことが、脇前社長から襷を引き継いだ私の使命であると認識し、社員一同全力で取り組んでまいります。
皆様方に於かれましては、引き続き温かなご指導とご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。