ポータブル超音波流量計 UFP-20 は、充実した熱量測定機能(カロリーメータ)を搭載することによって、流量計測のみにとどまらずエネルギー管理にも威力を発揮する全く新しいタイプの多機能型流量計です。
地球温暖化が懸念されている現在、二酸化炭素の排出量削減に対する取り組みが活発になっており、各分野において省エネ活動が展開されています。特に、ビルや工場の空調設備は非常に大きなエネルギー消費源となっており、オフィスビルでは全使用エネルギーの約半分が空調関係であると言われています。このため、その効率化が急務となっており、適切なエネルギー管理に基づく空調設備の効率的な運転やメンテナンスを行うことは社会的要求に応えるばかりでなくビルなどの運営コストの大幅な削減にも貢献します。
しかし、熱量計(カロリーメータ)によるエネルギー管理を行うためには配管の切断が必要なため、使用中のビルや工場では効果的なエネルギー管理を手軽に行うことは困難でした。
UFP-20は、2測点測定機能、熱量測定機能などエネルギー管理に求められる各種機能を備え、空調設備製造、設置、メンテナンス、エネルギー診断などさまざまな業務のニーズに応える機能・性能を装備しております。また、配管を加工せずに測定を行うことができるため空調設備などを停止することなく測定を行うことができます。
さらに、超音波の受信状態をリアルタイムで確認できる波形表示機能や測定中でもIP65に対応した防水・防塵性能が維持できるなど、使いやすさも大幅に向上しています。空調・給湯などのエネルギー管理をはじめ、上下水道施設、ケミカルプラントなど、あらゆる流量計測に対応することが可能です。
【特長】
- 小形・軽量
片手で持てるコンパクトサイズ。
- 高精度測定
超音波パルス伝搬時間差方式を採用した高精度設計。
- 2測点測定機能
1台の本体で異なる2つの配管を同時計測が可能。また2測線計測も可能。
- 熱量測定機能
測温抵抗体(Pt-100;最大4点まで)を接続することでポータブル熱量計(カロリーメータ)として使用可能。
- 本体保護構造(IP-65)
測定中でもIP-65の防水・防塵性能を発揮。
- 波形表示機能
超音波受信波の状況をヴィジュアルに把握でき、測定状態を一目で判断可能。
- USBメモリによるデータ転送
本体内のログデータ(CSV)をUSBメモリを介してパソコンへ転送可能。
- 厚さ計機能と音速測定機能を標準搭載
現場での配管の厚さ測定や流体の音速測定に威力を発揮。
- 対話方式による使いやすい操作性
【おもな仕様】
適用口径 : 13A~5000A (センサ3種を使用)
適用温度 : -20~120℃(小型、中型センサ)
測定精度 : ±1.0~2.0% (測定口径による)
バッテリ駆動時間 : 8時間
外形寸法 : 135(W)×250(L)×68(H)mm
質量 : 約1.4kg