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サステナビリティへの取り組み

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社長メッセージ

 新型コロナウイルスに翻弄された2020 年度は、さまざまな場面で企業活動の制限を余儀なくされ、計画していたことを前に進めることができない我慢の一年となりました。営業実績についても、売上高は前期に比べて11.3% 減収の420.8 億円、営業利益は33.3% 減益の12.5 億円、経常利益は27.5% 減益の14.6 億円、親会社株主に帰属する当期純利益は33.7% 減益の9.5 億円となりました。

 当社グループを取り巻く状況は大きく変化しつつあります。気候変動や生物多様性の危機などに端を発する世界的な環境意識の高まりを受け、カーボンニュートラル社会の実現は待ったなしの課題です。日本政府も2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにして、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。環境分野のみならず、公正な社会の実現やジェンダー平等への取り組みなど、地球や社会の持続可能性を考えて行動することは現代に生きる企業として当然の責務であり、変化に対応できない企業は消え去るしかない時代であると認識しております。また、2022 年春に予定されている東京証券取引所の市場再編においては上場基準がより厳しいプライム市場が新設されますが、そこに向けた対応も喫緊の課題となっております。

これからも社会に求められる企業であり続けるために
 当社は2021年5月に創立125周年を迎えましたが、SDGs やESG という言葉が生まれる遥か以前から安全・安心な社会づくりを使命に事業を展開し、社会課題の解決を理念として事業を進めてまいりました。我が国初の事業も数多く、各事業領域でニッチトップを誇る商品も生み出しました。また、早くから職場環境の整備や従業員の福利厚生にも取り組み、我が国初の健康保険組合設立などの歴史があります。これらの実績は現在に至るまで、社会課題の解決と事業の発展を両立する東京計器のD N A として受け継がれています。歴史上の大きな転換点ともいえる現在、私たちはこの原点にもう一度立ち返り、事業の発展につなげていきたいと考えています。

サステナビリティを切り口とした成長戦略
 「人びとの安心と安全を担保するための社会課題の解決」と「地球環境保護への貢献」の2つの活動を通して持続的な成長を続けることで、社会に求められる企業であり続けたい。そのような決意のもと、SDGsを切り口としたグローバルニッチトップ事業の創出によって持続的な成長と中長期的な企業価値向上を図ることを目的とした「東京計器ビジョン2030」を、2021 年6 月に策定いたしました。
 「東京計器ビジョン2030」は、ESG への取り組みやサステナビリティを切り口として成長に向け大きく舵を切ることを宣言したものです。その実現のために、当社グループが抱えている経営課題や当社が寄与できるであろう社会課題などを洗い出し、強化すべき5 つの事業領域や既存事業の深化のポイント、人材育成や組織改革に関する課題などを明示しました。これらのビジョンを柱に、再び挑戦者として、社会課題の解決をリードする会社として成長を目指してまいります。
 そのための社内改革の一環として、ボトムアップのイノベーションを狙った「未来創出推進課」と、ESG やSDGs 活動の全社的推進を狙った「サステナビリティ推進室」の2 つの新たな組織を創設しました。さらに、サステナビリティ推進室を統括するものとして「サステナビリティ委員会」を設置し、私が委員長を務めています。この新たな体制のもと、サステナビリティの視点からイノベーションを引き出し、成長戦略へとつなげていきます。

中期事業計画
 2021 年度からの3ヵ年中期事業計画は、「東京計器ビジョン2030」で設定した10 年後の目標を実現するため、中長期戦略を基にした基盤強化と基礎固めを主な目的としています。同時にこの3 年間は、未来を支える成長ドライバーの発掘・絞込・育成のフェーズでもあります。
 基本方針は、SDGs にある社会課題の解決に向けて独自の高付加価値商品を創造し続けることです。「安全」と「環境」への貢献を通じて収益を伸ばし、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現することで、ステークホルダーの要請と期待に応えていきます。その実現のために、「① 事業領域の拡大」「②グローバル化の推進」「③ 既存事業の継続的強化」を基本方針として取り組みを進めてまいります。

 当社は2022 年春のプライム市場への移行を申請しており、それにふさわしいガバナンス水準を備え、企業価値の継続的な向上を使命とする覚悟です。加えて、サステナブルな社会づくりや、デジタル社会の進展など、当社グループが解決すべき課題は益々増加しています。これらをリンクさせながら、持続的に成長する会社にするべく今後も努力を続けていきます。これからも、温かいご指導、ご支援をお願いいたします。

代表取締役
社長執行役員
安藤 毅

サステナビリティ担当役員メッセージ

 当社グループは創業以来、サステナビリティという言葉が認知される遥か前より日本の社会インフラの課題を解決する製品やサービスを提供することにより、社会貢献を果たしてまいりました。
 この歴史的経緯により、当社は「環境や社会の課題解決に貢献することを自社の成長に繋げていく」というサステナビリティの考え方に対して親和性の高い企業であると自認していますが、組織的な立ち上げは2021 年6 月であり、サステナビリティという文脈を意識しての企業経営は、その端緒に就いたばかりです。

 サステナビリティ推進担当を拝命した私の使命は、従来の事業をサステナビリティ経営という現代的な視点で再整理し、これらを「東京計器ビジョン2030」として示した未来像と繋ぎ合わせることで、その先にある次の100 年に向かって発展していくための礎を築いていくことと認識しております。

 近年ではESG に係る投資の拡大や欧州におけるグリーンディール政策など、世界の各国・各地域でサステナビリティを巡る動きが活発化してきています。このような環境下で、将来にわたって当社グループが東証プライム市場に上場する企業として持続可能な存在であり続け、長期に亘って社会から必要とされる企業であり続けるためには、従来型の製品・サービスや財務基盤における優位さを示すだけではなく、環境問題や社会課題を解決するという新たな企業価値創出力を持続的に付加していくことが不可欠であると考えています。

 この新しい価値を持続的に付加するためには、全従業員が「自らが係る事業活動を通して社会に貢献する」という強い当事者意識を持つことが必要であり、グループ全体をこのような思考傾向(mindset) を持った従業員の集合体に変革させて いくことも、サステナビリティ推進担当に課せられた役割のひとつであると認識しております。

 社内の体制を整え、先に述べました環境や社会に配慮した形での企業価値向上や、カーボンニュートラルやTCFD 提言への対応、ダイバーシティ&インクルージョン等、さまざまなサステナビリティに係る取り組みの検討を進め、具現化した内容をお示しできるよう今後とも邁進してまいります。

執行役員 サステナビリティ推進担当
鈴木 由起彦

サステナビリティ推進体制

 サステナビリティ推進室は、サステナビリティ経営に係る諸施策を当社グループの中心となって企画、推進します。
 サステナビリティ委員会は、社長執行役員を委員長として、社内取締役、各担当執行役員から委員を選出しています。サステナビリティ経営に係る方針や施策などを審議、共有し、決定事項を遅滞なくグループ全体で実行するための会議体として機能します。また経営会議、取締役会に重要施策の起案や進捗等を報告します。