JCSS登録について
JCSS(Japan Calibration Service System: 計量法校正事業者登録制度)は、ISO 17025 に準拠した国家標準器とのトレーサビリティ(※1)のある校正を行うための制度で、「標準器」に求められる厳しい審査をクリアした事業者だけがJCSSの校正機関として認められます。
東京計器は2018年10月18日に独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)によりJCSS校正事業者として認定・登録されました。また、国際MRA対応事業者としても認定を取得しましたので、当社の実流量校正設備で校正を受けた流量計には、JCSSだけでなく国際的に通用するILAC MRA(※2)の標章が付いた校正証明書を発行できます。
※1 計測機器の、標準器に対する精度を確認するための仕組み
※2 ILAC(International Laboratory Accreditation Cooperation):国際試験所認定協力機構
MRA(Mutual Recognition Arrangement):多国間の相互承認
設備紹介
東京計器の実流量校正設備は、安定した流速分布を得るための高さ25mの高架水槽を有し、口径50㎜から600㎜までを取り揃えた10本のパイプライン、そして国内唯一となる矩形、円形の開水路実流量試験ラインを備えた国内最大級の規模を持っています。
高架水槽
高さ25mのオーバーフロー式高架水槽。
試験ラインの水圧を一定に保ち、安定した流れを実現しています。
秤量システム(回転式ダイバータ)
秤量システムの不確かさ評価の要となるダイバータ機能には、国立研究開発法人 産業技術総合研究所殿の最新技術を導入した回転式ダイバータを採用し、極めて小さいダイバータタイミングエラーを実現しています。また、14tと2.8tのタンクがあり、広い流量ダイナミックレンジを実現しています。
マスターメータ(標準流量計)
マスターメータには、大流量用として圧力損失がなくなりドリフトの少ない平行4測線式超音波流量計を採用し、小流量用には高精度測定が可能なコリオリ式流量計を採用しています。
管路試験ライン
口径50~600㎜の管路の試験ラインは被試験機の上流側に全て配管径の50倍以上の直管長を確保しており、流量試験・校正に最適な安定した流れを実現しています。
開水路試験ライン
長さ25mの矩形(□800)と管渠(○800)の試験ラインを備えています。傾斜を水路勾配5/1000にまで変更でき、最大流量も1000㎥/hまで対応しています。
コントロールルーム
制御コンピュータにプログラムされた試験・校正方法により、大流量から小流量まで完全自動制御で行い、多点計測も短時間で正確に行うことができます。