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超音波の専門家として 社内外で多彩に活躍
設計開発(鉄道保線)
T.S. 2012年新卒入社 電気通信工学専攻 修了
大学院での研究を活かし社会のインフラに貢献しつつ 社外での活躍も実現
学生時代は「超音波」「計測」をテーマに、医療機器への応用について研究していました。就職活動では、専門分野を生かすことができ、かつ博士修了の新卒エントリーを行っている企業に絞って活動。東京計器は超音波流量計、超音波探傷器(非破壊検査機)の分野では日本ナンバーワンの企業であり、学生時代の研究とは応用分野が異なるものの共通事項も多く、自分の基礎技術を使って社会のインフラに貢献できると思い、入社を決めました。また、東京計器社員が超音波に関する専門書を執筆していたり、学会で発表を行っていたり、社外で活躍できる可能性がある点も魅力でした。 実際、入社後に社外の講習会で講師を務めたこともありますし、学会の聴講も業務として認めてられています。さらに、鉄道会社と共同開発した超音波探傷器や探傷方法の分野で特許を出願したことも。研究成果のひとつとして、特許という形で名前を残せたのはうれしいことでした。
企業の枠を超えた 約5年におよぶビッグプロジェクトに参加
入社後は希望通り鉄道保線事業の設計開発部署に配属され、1年目は非破壊検査技術者(超音波)の資格を取り、業界知識を得ることに費やしました。2年目以降は主に超音波レール探傷器を鉄道会社と共同開発しています。4年目にはある工場に納めるディジタル信号処理装置つき超音波探傷器を東京計器以外の数社と共同開発することに。 ゼロから装置を作るとなると、まずは従来器がどのような現場で使われているのか調査することから始まり、電気回路、ソフトウェアの開発も必要となります。ようやく試運転の段階までこぎつけたのですが、ノイズをあと少し下げることを求められ、電気装置を納める会社、センサー会社、本体の機械メーカーの各社の担当者と知恵や技術を出し合いました。 このようにさまざまな困難を乗り越え、開発から4、5年の歳月をかけて納入完了にいたった喜びは非常に大きいものでした。この案件は退職間近の先輩からの技術の継承という側面もあったのですが、先輩が退職される日に「後は任せた」と声をかけてくださったことも、今の自信につながっています。
未来予測ができる探傷器の開発が今後の目標
現在は、走行しながらレールの欠陥を自動検出して記録する超音波探傷車の性能向上に向けた開発を行うかたわら、探傷結果に現れる虚像解析の仕事も多く行っています。虚像というのは、実際にはないものがあるかのように見える画像のことで、納入先のクライアントでも判断が難しいことがままあります。そこで超音波の専門家として解析、技術的なアドバイスを行っているのです。 入社から9年、研究室内だけではなく、クライアントと直接関わる仕事も多く行っていますが、目の前にある仕事、期待されている仕事を一つひとつ大切にしてきた結果、納得できるキャリアにつながったと実感しています。今後は超音波の技術とビックデータやAIの技術などを組み合わせ、どのようなところに傷ができやすいのか、未来予測ができる製品開発にも取り組んでいきたいと考えています。
出社後、会議室の準備
製品開発の定例会議
昼食
議事録作成、配布
開発品の動作試験
試験結果の整理
夜間作業出発前の打ち合わせ、説明資料の準備後、出発
クライアントと合流。試験内容、安全事項の打ち合わせ後、試験現場へ移動
最終列車の通過、安全確認を経て、現場の試験に着手
始発列車までに作業終了、安全確認、集合場所へ移動
クライアントと試験結果の共有、今後に向けた打ち合わせし、現地解散(翌日は休日)