スマート農業を加速する
直進自動操舵補助装置AG-GEAR3
近年、自動運転支援機能を搭載した乗用車が続々と登場していますが、農業従事者の高齢化と作業負担からの解放というニーズの高まりによって農業機械の分野でも急速に自動化が進んでいます。東京計器がお届けする直進自動操舵補助装置AG-GEAR3は、トラクタのハンドルを自動制御し、オペレータが手を触れなくても正確な直進走行が行える新製品です。発売開始以来、数多くの農家の皆様からご好評いただいております。
熟練した技術が求められるトラクタの直進走行。
トラクタの運転方法は基本的に乗用車と同じですが、広い圃場には当然のことながら走行レーンなどはありません。しかし、地面には大きな起伏があるため直進するにもハンドルを保持するのが難しく、正確に直進させるには相当な熟練が要求されます。作付けする農産物によっては数cmの誤差でトラクタを直進させなければなりませんが、直進運転の操作だけでも大変なところ、トラクタの後部に装着された作業機（耕耘、農薬散布、収穫など目的に応じてトラクタの後方に装備される作業機材のこと）も同時に操作しなければならず、その負担はかなり大きいものと言えるでしょう。
AG-GEAR3をご利用いただくお客様からの声。
AG-GEAR3は、GPSのデータをもとにトラクタの位置を計測し、目標ラインの簡単な設定だけで、直線ルートを自動操舵できます。目標ラインの始点と終点を設定するだけの簡単な操作で作業が開始でき、その後の直進操作は全てAG-GEAR3に任せられます。これによって不慣れな方でも熟練したオペレータと同様に安定した直進走行が行えます。また、運転に気を取られず作業機の操作に専念できるので作業精度の向上と労力軽減にも繋がります。
栃木県大田原市で農業を営む五月女文哉さんは、AG-GEAR3をいち早くご購入いただき高く評価してくださっています。「現在所有しているトラクタにも簡単に装備できるのが良いですね。直進自動操舵に機能を絞っているので導入コストが安いのも魅力です。また、操作方法がとてもシンプルで使い易いです。必要な機能を呼び出すための階層も浅いので高齢の方でも迷わずに操作できると思います」
AG-GEAR３のメリットが実感できるシーンとは。
「たとえば、田んぼに水を張った状態で土を掻き混ぜ、平らにする作業は、後ろを振り返っても水面越しに作業跡が判別できません。本当に直進できているのか不安になりますし、作業箇所が分からなくなってしまうこともあります。AG-GEAR３であればこうした直進運転に一切気を遣わなくて済むので楽ですね。また、広い圃場での肥料散布は、何回かに分けて撒くため、途中でタンクを補充しに倉庫まで戻ることがあります。
AG-GEAR３を使えば、作業跡が1回目、2回目、3回目と色分けされて表示されるほか、圃場を離れても、再び戻った際に正確な位置から再開できます。肥料が足りなくても多過ぎても収穫高に悪影響を及ぼすのでありがたい機能ですね。私たち農家は繁忙期になると夜明けから日没まで10時間くらい毎日トラクタに乗りっ放しになります。集中力が求められ、心身共にストレスも大きいので、直進運転作業から解放されるというのは本当に助かります」。
熟練した農家さんは「機械に頼るより自分でやった方が早いよ」と最初は言われるそうですが、AG- GEAR3が装備されたトラクタを体験されると「自分のトラクタにも欲しい」と評価が一変するというお話も伺いました。
農業従事者の高齢化と減少が進む中、長時間の運転に起因する農家の皆様の負担軽減は緊急の課題です。また、新規就労者の拡大を目指すためには、熟練した技術が無くても確実に作業が行える自動化された農業機械が不可欠と言えるでしょう。東京計器は、AG-GEAR3を通じてこうしたニーズにお応えし、日本のスマート農業の実現に貢献してまいります。
本コラムは、東京計器レポート Viewsの記事を抜粋、再編集しています。
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